国際機関のトップ


WIPOで中国、コロンビア、ガーナなど6カ国が候補者を擁立していたがシンガポール特許庁の方が当選しました。


WIPOの委員会で83カ国による投票が2回行われ、決選投票は中国のWIPO事務次長とアメリカの支援のあるシンガポール特許庁長官の一騎打ちとなった。結果は、


シンガポールの知的財産権庁のダレン・タンタン長官:55票獲得


中国人の王彬穎(ワンビンイン)WIPO事務次長:28票獲得


米中貿易戦争の一因にもなったようで記事によると、


米国や欧州諸国は「中国人が事務局長に就任すればWIPOの施策や運営が中国の意向に沿いかねない」と懸念。他の国連機関でも中国人がトップに就くケースが目立っていたことへの危機感も強く、選挙戦ではタン氏の勝利に向けて多数派工作を進めていた。

らしいです。


WIPOの夏目健一郎・上級部長を日本は候補者に立てたが、2月に取り下げているのも一本化の一環だったんですね。


新しい事務局長は、アメリカの支援から紐付きになるのか?


ちなみにシンガポール特許庁(IPOS)代表団によるセミナーを受けたことが有るのですが、この方とはお会いしたこと無かったのでほーという感じは無かったです。


WHO,WIPO組織のトップについて

今のWHOの事務局長はエチオピアの元保健相・外相です。

このテドロス・アダノム・ゲブレイェソス事務局長は、それまでの香港のマーガレット・チャンWHO事務局長の後任選挙で2017年5月23日圧倒的な投票数を獲得して選出されます。これでWHOを率いる初めてのアフリカ出身者と言う肩書を得ました。


中国から巨額インフラ投資を受けるエチオピアということで中国・習近平国家主席との浅からぬ関係性を指摘している記事をよく見ると思います。例えば


“エチオピアは「一帯一路」の要衝の一つで、たとえば鉄道建設などにおいて中国が最大の投資国(85%)となっています。チャイナ・マネーなしではエチオピアの国家運営は成り立ちません。・・・

テドロスは、今年1月23日のWHO緊急会議で新型コロナウイルス肺炎に関する中国への緊急事態宣言を延期した後、すぐさま中国を訪れ「さらなる視察」をしました。しかし「視察先」として行くべき武漢には行かず、北京の人民大会堂で習近平国家主席と会談しているのです。“


中国とWHOの関係は深く、そもそも国連の専門機関のトップに就いた最初の中国人は、2007年に世界保健機関(WHO)の指揮を執ったマーガレット・チャンだったのです。つまり、エチオピア出身というだけでなく、深く中国が根を這っているようです。


これだけ言えば、何故、世界保健機関が中国寄りなのかも分かると思います。


これ以外にも李勇(Li Yong )が国連産業開発機構(UNIDO)の局長に就任しています。2015年に赵厚麟(Houlin Zhao)が国際電気通信連合(ITU)の事務局長に就任し、柳芳(Fang Liu)が国際民間航空機関(ICAO)の事務局長に就任するなど存在感を増しています。


これを汚いと嫌悪する方も多いですが、合法的な戦略です。アメリカでも分野は違うが面白い事例が有ります。


US最高裁

アメリカの最高裁の判事は基本終身で、交代はその時の大統領が選出して投票されます。ここでは民主党、共和党共に自党に有利な、価値観の近い判事を選びます。


論より証拠まずは時系列でみて下さい。



出典:阿川尚之(NTT出版2017)憲法で読むアメリカ現代史に追記


青字は就任時の年齢です。 


クリントン大統領やオバマ大統領の民主党時代に就任した人が高齢化で、次の候補が選出されそうだと噂です。


今のトランプ大統領が選ぶなら、と考えると長生きしてくれと願っている民主党の党員は多そうですね。


最後に小話

日本では検事総長の定年延長問題も有りますが、CAFC の判事は93歳のお婆ちゃんが現役です。



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