5GのFRAND 宣言ランキング


IPlyticsが2019年11月時点の通信規格5Gの状況をまとめていて、


 5GのFRAND宣言している件数が500件を超える上位11社をリストしてみました。




元データは下記の出典P5にある、


Table 1: Top patent owner of 5G declarations as to the number of patent families as to office of application and grant status


出典:  IPlytics, November 2019


になります。




5G宣言したファミリー特許は22,604件あるそうです。


今回上げた上位11社の合計件数は18983件で、FRAND 宣言の8割以上をこれらの企業でカバーしていることになります。




米中戦争で良く出る中国企業ではファーウエイが15%、ZTEが10%、CATTが3%・・・


上位30社に含まれる中国企業には他に、


Guangdong Oppo M Telecommunications (CN)


Vivo Mobile (CN)


Lenovo Group Limited (CN)


FG Innovation (CN)


Spreadtrum Communications (CN)




があり、5G全体のちょうど30%を占めているそうです。




「Who is leading the 5G patent race?

A patent landscape analysis on declared 5G patents and 5G standards contributions」


https://www.iplytics.com/wp-content/uploads/2019/01/Who-Leads-the-5G-Patent-Race_2019.pdf


図式にしてみると


緑色の宣言した特許の中で権利化済の特許が一件でもあるのを赤く色塗りしました。

半分くらい権利化している企業の割合が多そうです。


半年前に調査した時の履歴と比較しても面白いです。

一位のファーウェイに、

韓国のサムスンとLGが続きます。

老舗のヨーロッパからノキアとエリクソン、

やっとアメリカのクアルコムが登場する並びです。


ちなみに話を脱線しますが、ペーパーの貢献は基地局を作っている企業の知見が目立つ結果になります。

実際の貢献




特許を取るとき、同時にワーキングで承認していただくペーパーを作成します。

それを赤く示し、FRAND 宣言し取得する特許を青く示しています。



戻って先ほど見て頂いた通り、中国系がFRAND 宣言特許で3割でしたが


同じことをアメリカで行うと12.5%


日本で行うと8%です。


内訳はシャープ、NTTドコモ、NEC、富士通、Panasonicです。


企業数では台湾が日本に次いで多いのですが、占める割合はたいしたことが無く、


2位は韓国は24%です。ほとんど2位のサムソンと3位のLGで賄っています。




<過去からの引継ぎ状況>


通信規格は上手くいっているものはレガシーとして次に引き継がれていきます。


5Gでも過去の2G,3G,4Gの規格を流用しておりそれを赤棒で示しています。


新規のネタは青棒のとすると、ファーウェイ

を除き中国企業は基本5Gから開発を行い、


先進国は過去流用も一定割合持っています。




資料では5GのFRAND宣言において24%は5G以前に宣言済み特許だそうです。







シェア




通信基地局の世界シェアトップは、ファーウェイ(中国)、エリクソン(スウェーデン)、ノキア(フィンランド)の、トップ3社で世界の8割を占めています。

シェアの推移は過去にまとめてました。


モバイル向け通信用半導体の世界シェア(2018年1-3月)はクアルコム(米国)が5割を超えています。サムスン電子(韓国)とメディアテック(台湾)が残りの半分を取り合っています。


出典:

https://blogs.itmedia.co.jp/business20/2019/11/post_7659.html


ということで、寡占ですね。

特許や基地局はともに3割中国で完全に回避は出来そうにありません。


昨日シスベルがテスラを訴えましたがあれは5G以前の特許です。


ファーウェイも下記のように開発しているので訴え出したら手強い相手になりそうです。


<通信系>

・3Gについて2002年欧州向けから開発を開始

・4GについてSEPの10%を有する、約17%の貢献

・5Gについて2009年から600万ドル投資している

・さらに2016年には商業利用のため14億ドルを5Gに投資

・5GについてSEPの20%を保有する、約21%の貢献

・5Gの契約50件、基地局14万局を出荷済み(2019年現在)


まとめ


あくまで各社の宣言に過ぎないので、本当のSEP かどうかは分かりません。

実際、日系の調査会社が確認したら大幅減した結果を見たこともあります。

また、規格が決まった特許は、分割しまくってかさ増しするのもこの業界ならではでしょうか?

屑であっても件数が大事なのは、一束いくらのライセンス·ビジネスだから仕方ないところでは有ります。


2019年末時点の5G通信規格争いを見て頂きました。

FRAND 宣言した特許はフランド特許として安価な低額を別け隔てなくライセンスする宣言です。

通信メーカーは実際にはAvanci などのプールに加盟して、束の管理下に入ることが多いです。

最近はプールが乱立したり、個別企業のライセンス活用も活発化して、これだけでお手当てしたとは言えなさそうですね。


また、5G以前の規格もしばらく健在ですし、

次の6G 開発プロジェクトも動いていて、今回の資料は現在最新の5G規格争いに限定したものだとしてみてください。


アメリカなら世界初を目指して?なんちゃって5Gを展示会で公開し、

韓国では5Gをソウルの都心で使え、

中国は5Gでトップランナーになろうと基地局を設置しています。


日本だと来年のオリンピックで本格的に御披露目される予定ですね。